Strategy(MSTR)はなぜビットコインを売却したのか?
2026年6〜7月の売却を、実際の開示資料で読み解く
2026年半ば、世界最大の企業ビットコイン保有者であるStrategyが、2022年12月以来行っていなかったビットコイン売却に踏み切りました。何が起き、なぜ売り、MSTRと優先株に何を意味するのかを解説します。
何が起きたか
2026年6月末から7月初旬にかけて、StrategyはBTCマネタイゼーション・プログラムの下で3,588 BTCを約2.16億ドルで売却しました(2026年7月6日の8-Kで開示):
理由:優先株配当は現金支払義務
Strategyはビットコイン購入資金の多くを、現金で年率8〜12%の配当を支払う永久優先株(STRC・STRF・STRK・STRD)の発行で賄っています。この配当はビットコインが上がろうと下がろうと、四半期ごと・半月ごとに発生し続けます。
ソフトウェア事業のキャッシュフローでは賄えず、MSTR株がディスカウントで取引され増資も不利な状況で、保有ビットコインの一部売却が最も安価なドル調達手段になりました。同社は配当・利払いの2〜3年分をカバーするドル準備金(2026年初時点で約22.5億ドル)の維持を掲げています。
何を意味するか
戦略転換ではありません。3,588 BTCは保有843,775 BTCの約0.4%にすぎず、売却の合間にも購入を再開しています。
ただしシグナルではあります。優先株の配当義務がビットコイン方針を左右し始めました。注視すべきはドル準備金のカバー率とSTRCの配当率です。
よくある質問
Strategyはビットコイン戦略を放棄したのですか?›
いいえ。2026年6〜7月の売却は合計3,588 BTC(保有の約0.4%)で、目的は優先株配当の資金確保と明示されています。同時期にも購入を継続しています。
2026年にStrategyはどれだけ売却しましたか?›
3,588 BTC・約2.16億ドルです。内訳は6月29〜30日に1,363 BTC(平均$59,256)、7月1〜5日に2,225 BTC(平均$60,773)。2026年7月6日の8-Kで開示されました。
今後も売却は続きますか?›
現金支払義務(優先株配当と利払い)と他の調達手段(普通株・優先株の発行)のバランス次第です。同社は2〜3年分の支払いをカバーするドル準備金を目標としており、このカバー率が注目指標です。
公式ソース
本ページは情報提供のみを目的としており、投資助言ではありません。優先株の配当は取締役会が宣言した場合にのみ支払われ、これらの証券はStrategyのビットコイン保有によって担保されていません。